また12月の話題に戻る。ランダムで話を思い出しているなあ。
 いままであまり、話題から避けていたような「美醜」について、考えたセックスをしたのだった。
 端的にいうと、ブスの方とセックスした、という話です。
 セックスしたら感動されて泣かれたという自慢も含めて。

卍 卍 卍 卍 卍

 またまた出会い厨。
 事前に「既婚者ですよ」というアナウンスは聞いていたのだけれども、そうかー人妻さんかーとおもいつつ、メールのやり取りではセクシャルな感じもほいほい引き受けてくれて、あ、これセックスさせてくれそうな空気があるなと期待したら、期待通りセックス出来ましたという話です。

 さて相手の容姿を説明すると、どう説明すればよいだろうか。
 すごく失礼な書き方をすれば、普通よりだいぶ、美醜でいうと劣る人だった。それは、本人も織り込み済みであって、「顔パスも3回くらいあったんです」と語る程度に。
 いわいる自嘲ではなく、自己認識としてしっかりと、「ブス」側の女子だということで、確かに私も「あ、ブスの人だなあ」と、結構待ち合わせ地点から遠目で思っていたのだった。

 しかし話を聞いてみると、なかなか自体はややこしく、どうもブスの方が、「かつて美人だった」という事が随所にうかがえる所作や仕草、言葉遣いに出ているのだった。
 品がいい、とでもいうか。

 過去を話してもらうと、本当に美人で、とにかくモテていたようす。

 15の時に上手い事ネットを通じて騙されるように初体験をすませ、17の時に自分が「美しい」という事に気づき、ナンパや痴漢をされつつ、特に未来に対して希望や動機を持ってなかったので、18歳以降は「男と遊んでお金を貰ったり暮らしたりする」という、プロの援助交際素人として暮らす事になる。

 すげえな、と感心。生活をかけてこの人は男と付き合い、お金を貰って遊び暮らしていたのか!! 難易度の高い遊び人女子。

 ところがひょいほいと結婚という運びになり、結婚し、子どもが出来かけて。しかし、男が稼げなかったから、子どもはこの世界に現れなかったという話に。
 心にダメージを負い、精神的な新薬を処方され、あがったりさがったりしているうちに、心の薬の副作用で身体がむくれてしまい、美しい体形から30キロ増量し、また結婚以降生来の美しさをどんどん手放して行ってしまったそうな。

 そして現在何をしているかと言うと、旦那は旦那としてそれとして、日本各地にセフレさんをつくり、楽しくよろしくやっているようだ。
 感心しつつ、タロット占いでどのセフレさんがオススメかを占うわたくし。
 「長野のセフレさんがお勧めですよ」と助言。私の占いは100%当たるんですよ。

 そいでその後、露天スパのあるラブホに行ってセックスしたわけですけれども。
 脱いだ服をちゃんと畳むし、喘ぎ声がかわいい。ふと、ラブホの灯りがベッドを照らす時、あ、この女子ブスだったんだっけと思いだす事はあるが、基本的にセックスになってしまうと、顔の美醜はあんまり関係ないなと再発見する。

 私にとっては久々にセックスだったので、もう楽しいのなんのだった。
 女の子は指でガクンガクンするほど喘いでくれるし、猫氏も入れて中で気持ちいい女子というのも久々で。ちんちんをいれて抱き締めていると、女の子が不意に泣きだす。
 嬉しかったらしい。
 「ちゃんと手順を踏んでくれてる」とのこと。いままで、短時間で乱暴に入れられる、みたいなセックスが相次いでいたらしい。丁寧に時間をかけて、抱き締めたりキスしたりおっぱい揉んだり、というセックスが珍しいとの事。

 それを聞いて、なぜこの女の子はそうなってしまうのかと考えた。
 ブスだったから、そういうセックス男をひいてしまうのか?

 この女の子は、かつて美人だった。
 美人がどういう扱われ方をするか、身体が知っている。
 その美人の時を失い、今はブスとして、男とそれでもふらっと会い、セックスをする。
 美人の私とブスの私、本質としては何も変わっていないはずなのに、表皮の変更で、男は雑にセックスをしようとする――。

 私は2回も射精するくらい女の子とセックスを楽しんだのだった。いやあ、こんなの出会い厨でも久々であるよ。セックスの結果だけ考えれば、2回も中でイクのは、出会い厨セックスでも稀なんじゃないか。
 セックスは美醜に寄らない、ブスかどうかは関係がそんなにないのではないか。この時までは私はそう思っていた。

 たがあれだ、女の子から「ラインとかやってます?」と聞かれて、「やってないな」と嘘をついたわたくし。

 ブス差別を今、したんじゃないか。
 ライン、持ってるのに、教えなかった。
 美人の出会い厨相手なら積極的に交換したのに、この女の子がブスだったから、私はラインを交換しなかったんじゃないか?

 ライン交換を断って、出会い厨とは何かをもう一度考える。
 そして、美醜とは何かともまた考える。
 しばしば私は、「女子にブスはいない」だの言って、こう、セックスに持ち込もうとするわけだけれども、現に今、ブス差別をしてしまって、出会い厨を今後どう考えればいいだろう。

 セックス後、だらだら駅に向かう途中、女の子に「どういう野心を持って今生きてるの」と尋ねると、女の子はすこし考えた後「恋愛?」と答えた。

 既婚者で、セックス中も指輪をつけつつ、かつて美人で、薬の副作用で太ってしまった身体を引きずりながら、それでも男性に向かっていく。

 はたして美醜とは何なのかなあと思わざるを得ない1日だったなあと思ったら、AKBの有名なメンバーが脱退するという報道を見かける。

 あー、世の中、まったく関係がないのか。セックスしようが、精液を出そうが、ブスだろうが、野心を持っていようが、泣こうが走ろうが。

 帰りは走って帰った。