さて、年を越していろい足踏みしたが、二月になってようやっとセックスを沢山するようになった。
 といっても、大きな仕事が終わった時、3人いる優しくしてくれるセフレさんと三日連続でセックスした時は、ああ、頭がおかしくなっているなあと思ったものだった。
 もちろん、セフレさんたちは恋人という訳ではないけれど、やっぱり油断すると人は知ってる女の子とセックスすると楽だったり、癒されてしまう。

 こんなことではいかん。これではただの、エロで癒しを求める、おっさん男子になってしまう。もっと、知らない人と、一対一の真剣セックス勝負をしなければ。世界を広げていかなきゃいけない。もっともっと、知らない他者を求めるのだ!

 そんなわけで、この間は久しぶりに出会い厨してきた。
 完全に知らない人と、完全に知らない状態で出会い、完全にすべてを知らないままラブホに行き、そしてセックスをしたというね。完全出会い厨である。

 待ち合わせ場所に行き、ひたすら待ち合わせていた。するとメッセがやってきて「分からないので手を上げてください」とのメール。指名手配犯かよ。手はあげぬ。断固あげぬ。大都市で一人、手を上げる事の困難さよ。

 それで、やって来たのは、仕事ができるオーラを放つ目がハッキリ美人だった。出会い厨の不思議さである。ひさびさの「全く知らない相手」だったため、沈黙が怖い猫さんは沢山しゃべる。ペラペーラ猫である。頑張りの猫だ。クール美人相手に、とにかく手数でおす猫。喫茶店に入りココアを頼む猫。クール美人はオレンジジュースを頼む。なかなか美人は自分の事を話さない。

 さて、その時の猫さんの話の組み立てとしては「オフはよくやるのか?」「男遍歴」「どういう男が今かっこいいとされるのか」「ウルトラ怪獣は何が好きか」「おすすめエロテクは何か」など。実に出会い厨な話題だ。ウルトラはなあ。ジャミラの話なら、二時間は持つね。

 とはいえ、話をしながらいろいろ不安になる。
今相手は楽しいのか? 
私は気持ち悪くないか? 
この時間が苦痛じゃないのか? 
好きなウルトラ怪獣が被ってるんじゃないか?
オレンジジュース全然減ってないけど大丈夫か? 
早く帰りたいとか思ってないか? 
ウルトラ怪獣よりも東映ゴジラ系怪獣のほうが、好みなんじゃないか?
俺の顔は、醜いんじゃないか……?
など。

 なにしろ相手は、クール美人だ。ただ、それらの疑念をぐむと飲みこみながら、会話を続ける。ちなみに「クール星人」は、ウルトラセブン第一話に出てきたタコみたいな宇宙人であり、アイスラッガーで敗れた宇宙人だ。

 クール美人と話していて不安になるのは、なかなか相手が自分の話をしない事、まと突っ込んでも曖昧な返ししかない事だ。これは、私の話が退屈だからか? それとも詮索するような事を避けているのか……。出会い厨のモードでなければ、猫さんはとっくに心が折れていた。だが、今私は出会い厨である。

「私は出会い厨で、女の子とセックスするためならどんなに恥をかいてもかまわぬ」

 そんな覚悟と制約が、猫さんに会話へ向かわせる力になるのだ。
 人は、モードで意識を変えられる、と思った。本垢の方で出会っていたら、おそらくここまで会話はしなかっただろう。
 それに、猫の話も、そりゃあ気持ち悪かったようだけれど、でもそこまでひどいものではなかった事がわかった。なぜなら、セックスしたからである。話が気持ち悪い人と、金銭のやり取りもなくセックスはしない、だろう。「自分がつまらないかもしれない」というのは、自意識の過剰と言うべきものだった。

 で、ラブホ街へ。

 それにしても、今日は休日だったためか、ラブホテルが悉く満員だったというのは初めての経験だったのだ。妙にラブホ街にカップルがうろうろしていると思ったが、奴らはラブホに入れなくてフロントを出たり入ったりを繰り返しているのだった。
 しかし、こちらはカップルでも何でもない。ただつい一時間半前に出会ったばかりの二人である。そんな脆い関係なので、こちとら、上手い事ふわふわーっとラブホテルに誘導してるのに、満員だったりして実は内心とても焦ったのだが、クール美人、何回でもラブホの入口に来てくれる。これはとてもうれしかった。

 ついに、「あと10分ほどで空きます」というラブホに、入り待ちする事に。待っている間虚無もなんなので、手相を見ようとするも「そうやって手を握ろうとするのですね」と分析されてしまう。だめだそんな! 分析するな! と思ったり。分析されると、出会い厨の勇気がしぼんでしまう……。

 でも、万難を乗り越えて、出会い厨の猫、クール美人とラブホに入り、セックスする事に成功したのだった。そしてこの女の子も初めてのタイプだなあと思ったのは、セックスの時、しっかりとこちらを見つめていると言う事だった。美人なキレイな顔を、こちらに向けてくれる……。
「足を舐めて」「背中を舐めて」「舐めてほしかったらきちんとお願いをして」「ちゃんとお願いしますって言って」と、そういう感じの事になったのもほぼ初めてだった。入れる時、ギッと腕の肉を爪を立てて掴まれたり、気持ちよくなった時、腕や唇を噛んできたり。これがまた楽しい。
 形のいい乳房を吸いつつクール美人に上から目線でちんちんをいじられるのはとても快感だ。もともと猫さんはどちらかといえば自分主導で動くのが好きなのだが、こういう風に女の子が場を支配しようとするのも楽しいし、また気持ちよがった時のギャップもまた可愛くていい。

 一通り中でいき、ゴムをしばりつつ少しまどろんだりぺろぺろお話ししたりして、それでいてお互いの氏素性も全く分からないまままた会いたいなあという気を起こさせて時間になり解散する。駅までのけだるい道、喫茶店で話した時よりも楽に会話で来ている自分に気がつく。セックスはコミュニケーションだと、つくづく思う。

 そんなわけで、解散。ハメ撮りしておけばよかったなあと思うくらい、入れている間の顔、セックスの時、じっとこちらを見つめている顔の美人さと言ったらなかった。また会いたいと思いつつ、クール美人のご機嫌をうかがい、また相手のペースに巻き込まれたセックスもいいなあと思いつつ自転車で帰宅となりました。
さて久々のエロオフリポートであるけれど、間もなく猫は忙しくなる。忙しくなる前にもう少しだけ出会い厨していきたいものだ。あと、3pもなあ。出会い厨した相手が、女の子とセックスしたがっているので、猫も交えて3Pしようというアレである。興味ある方は反応をください、女子限定であるが、ぜひぜひともとも……。